RFID Lab‎ > ‎

MarketingResearch

「そこに何が何個あるか」を自動的に検出することがRFIDの得意技であることは、

もはや申し上げるまでも無いかと思います。


今回ご紹介したいのは、ある意味その逆のロジックで
「そこに何が何個ないか」を自動的に検出する仕掛けです。


とりあえずビデオをご覧ください。



というわけで、机上に並べられた6種類のミニチュア本に関して、
どのタイトルが何回手に取られたか、を自動的に検出するデモでした。


相変わらず撮りっぱなしビデオで分かりづらいと思いますので、順に解説させて頂きますね。


まず、机の上にはミニチュア本が並んでいますが、これらには全てRFIDタグが貼付されています。



こんな(↓)感じです。



机の天板の下にはRFIDアンテナが埋め込まれていて、ミニチュア本の中のRFIDタグを常時監視しています。


アンテナ上に「何が何個あるか」を自動認識して、画面左側の青い枠の中に「6」という数字、
すなわち、いま机の上には6冊の本がありますよ、という表示になっています。




さて、1冊だけ手に取ったらどうなるでしょう?


青い枠の中は「6」から「5」に変わり、赤い枠の中が「0」から「1」に変わりました。


これは、机の上に存在しているRFIDタグの枚数が1枚へった、
すなわち、1冊が手に取られている、ということを著しています。


通常は「何が何個あるか」という実績を意味のある情報に置き換えていくのですが、
今回のパターンは「何が無くなったか」というイベントが非常に重要な意味を持つ、というわけです。


画面上部の赤くなっているタブをクリックすると、手に取られているタイトルに関する情報が出てきます。


ちなみに、画面上部の取出数の数値が、各タイトルが手に取られた回数をカウントアップしています。


裏ではログが取られていて、どのタイトルが何時何分何秒に手に取られたか、というレベルで記録しています。



なんとなくご想像いただけるのではないかと思いますが、この仕組みを応用してマーケティングリサーチとか
店頭での消費者行動分析といった領域に何かしらの貢献が出来るのでは無いかと考えています。


現状のPOSレジの仕組みですと「何が何個売れたか」は分かりますが、売れなかったものについては、
売れ残ったという事実しか分かりません。


ご覧頂いたようなRFIDの仕組みを活用することにより「何が何回手に取られたか」が分かりますので、
売れ残った商品について「手に取られて比較検討の結果で売れ残った」のか「全く手に取られることすら無かった」のか、
というレベルでの分析が可能になってきます。


商品そのものの魅力だったり、陳列方法の改善、あるいはプロモーションキャンペーンの効果が実際の店頭において、
消費者にどのように評価されているかを把握する、なんて用途にはうってつけだと思うのですが如何なものでしょうか。


どうやってRFIDタグを貼るんだとか、タグを使い捨てたらコストが、、、みたいな運用上の課題は色々とありますが、
それでも従来の手法(インタビューや録画したビデオを見ながらのマニュアルコーディング)に比べると、
また違った特性の分析ができそうな気がしています。


えぇと、今回は完全に宣伝になってしまいましたが、RFIDを活用したマーケティングリサーチにご興味のある方、是非お問い合わせください!


やってみないと分からないことが、きっとありますよ。